
オフィスで外国人の同僚が外出する時。「いってらっしゃい」と一言声をかけてあげたい場合、何て言えばいいの?
日本語だと「いってらっしゃい」がどの場面でも通用する万能な表現ですが、英語では同じくらい便利なものは実はありません。時と場合によって表現を使い分ける必要があります。
そこで今回は相手を送り出す時に言う「いってらっしゃい」に相当する英語フレーズを場面別に、そしてついでに「いってきます」に相当する英語フレーズもご紹介します。これは使いたい、と思ったものは口が覚えるまで何度も声に出して反復練習してくださいね。
目次
1-1. 「またね」というニュアンスの「いってらっしゃい」
1-2. 「がんばって」というニュアンスの「いってらっしゃい」
1-3. 「いってらっしゃい」の使いどころがわかる会話例
2-1. 「がんばって」に対する答えとしての「いってきます」
2-2. こちらから言う「いってきます」
2-3. 「いってきます」の使いどころがわかる会話例
1. 「いってらっしゃい」
「いってらっしゃい」の英語表現の種類は大きく二つの使い道に分けることができます。
- 汎用的な「またね」というニュアンスの「いってらっしゃい」
- 相手が目的達成できるように応援する「がんばって」というニュアンスの「いってらっしゃい」
それでは各種類の表現を学んでいきましょう。
1-1. 「またね」というニュアンスの「いってらっしゃい」
シチュエーションを問わず、相手を送り出す時に最もよく使われる表現がこれです。
I’ll see you later.
またあとで。
次に会う時が決まっていなかったり、しばらく会えないかもしれない時は以下の表現が使われることがあります。
I’ll see you around.
それではまた。
直訳すると「無理しないで」になりますが、特に深い意味はなく「さようなら」としてよく使われる表現がこちらです。
Take it easy.
じゃあね。(無理しないで)
以上が、外出する相手を送り出す時に使う一般的な表現です。
1-2. 「がんばって」というニュアンスの「いってらっしゃい」
相手がこれからプレゼン、難しい会議、顧客訪問、ダンスの発表会、試験など、目的を達成するために出かける時には、以下の表現が使われます。
Good luck.
がんばって。
Enjoy. / Have fun. / Have a good time.
楽しんできて。
Let me know how it goes.
どうだったか後で教えてね。
さらに、次の慣用句も「いってらっしゃい」として使われます。「うまくいくといいね」と言われると相手は余計に緊張して失敗してしまいそう、というジンクスを逆手にとって、「脚を折ってきてね」と言うことで逆に「うまくいくように祈っている」というメッセージになります。
Break a leg.
がんばって。
日本語に「五体満足」という表現があります。英語で言う「五体満足で帰ってきてね」、つまり「無事に帰ってきてね」をおおげさに表現したフレーズが以下になります。
Come back in one piece.
無事に帰ってきてね。
1-3. 「いってらっしゃい」の使いどころがわかる会話例
それではこれまでご紹介したフレーズをいくつかピックアップして、実際の会話の中でどのように使われるか見てみましょう。会話例を練習して、音声と同じスピードで発話できるまで仕上げれば、本番でもスラスラ言えるようになるので、スピードと発音も含めて真似してみてください。
1.
A: Hey, Anna. How are you doing?
B: Oh not bad. How about you?
A: I’m fine. Are you going somewhere?
B: Yeah, I’m just going to get something to eat.
A: OK. Then I’ll see you later.
B: See you later.
A: アンナさん、お元気ですか?
B: ええ。そちらは?
A: 元気ですよ。どこか行くんですか?
B: ちょっとお昼を買いに。
A: そうですか。じゃあまたあとで。
B: はい、またあとで。
2.
A: Anna, where are you going today?
B: I’m going to my client’s office to give a presentation.
A: Oh, are you ready for it?
B: Yes, I’m pretty sure I’ll do fine.
A: Great. Let me know how it goes.
B: I will. See you later.
A: See you. Break a leg!
A: アンナさん、今日はどこに行くんですか?
B: これから取引先でプレゼンです。
A: そうなんですか。準備はできています?
B: ええ、大丈夫だと思います。
A: よかった。じゃあどうだったか教えてくださいね。
B: はい。ではまたあとで。
A: いってらっしゃい。がんばって!
2. 「いってきます」
逆の立場だった場合、使う表現は多くないもののやはり日本語のように「いってきます」という便利な英語表現はありません。以下のふたつの種類に分けました。
- 相手の「がんばって」に答える形の「いってきます」
- 相手が「いってらっしゃい」と言う前にこちらから言う「いってきます」
2-1. 「がんばって」に対する答えとしての「いってきます」
まずは相手の「いってらっしゃい」に対する答えとしての「いってきます」を覚えましょう。とても簡単です。
相手のGood luckに対して:
Thanks.
ありがとう。
相手のEnjoy、Have fun、Have a good time、Let me know how it goes、Break a leg、Come back in one pieceに対して:
I will.
はい。(そうします)
2-2. こちらから言う「いってきます」
外出するためにその場を立ち去るには see you later などの他、以下のフレーズを使います。次のふたつはどのような場面でも使うことできます。
I should get going. / I’d better go.
そろそろ行かないと。
I’ll be right back. / I’ll be back soon.
すぐ戻ります。
Well, I’m off to a meeting now.
会議に行かないと。
次のふたつは、何か目的を達成するために外出する場合に言う「いってきます」になります。
I’ll let you know how it goes.
後で報告します。
Wish me luck.
いってきます。(幸運を祈っていてください)
2-3. 「いってきます」の使いどころがわかる会話例
それでは最後に「いってきます」を意味する表現をいくつかピックアップして、実際の会話でどのように使われるのかを見てみましょう。
1.
A: It’s almost 3:00 already? I should get going.
B: Oh where are you going?
A: I’m going to have a job interview to see if I can get my dream job. Wish me luck.
B: Good luck!
A: Thanks. See you around.
A: もうすぐ三時ですか?そろそろ行かないと。
B: どこに行くんですか?
A: ずっとやりたかった仕事の面接に行くんです。いってきます。
B: がんばってください!
A: ありがとうございます。ではまた。
2.
A: Hi Suzanne. How are you?
B: Good, thanks. I’m off to a meeting now. I’m meeting the sales team to discuss our next campaign.
A: Oh, yes. I actually want to know the details later.
B: I’ll let you know how it goes. I’ll be back soon.
A: Great. Enjoy.
B: I will.
A: スザンヌさん。お元気ですか?
B: はい、元気ですよ。これから会議に行くところです。営業チームと次のキャンペーンについて議論です。
A: ああ、そうでしたね。私も後で詳細が知りたいです。
B: 後で報告しますよ。すぐ戻ります。
A: わかりました。楽しんできて下さい。
B: はい。
いかがでしたか?会話例を聞くとわかる通り、「いってらっしゃい」と言う方も「いってきます」と言う方も、フレーズを一度使うだけではなく、様々なフレーズを組み合わせて相手と掛け合います。2,3通りの表現を覚えておけば、会話例のようにスムーズに会話することができるようになりますよ。
それでは今日もいってらっしゃい! Have a great day!