
ご存知の通り、英語には複数の単語を組み合わせることで意味をなす、イディオム(慣用句)がたくさんあります。一つひとつの単語の意味はわかるのに、意味がきちんと理解できない…そんな経験はないでしょうか?そんな時はイディオムの習得を強化してみると良いかもしれません。
今回の記事では、ネイティブが使う数多くのイディオムの中から、クリスマスにちなんだ表現を7つご紹介します。クリスマスにちなんだものですが、表現自体は1年中使える便利なものばかりです。
また、今回は7つのイディオムを1つの会話の中ですべて覚えられる会話文と音声をご用意しました。音声を聴きながら、ぜひ声に出して練習してみてください!
イディオムを含んだ会話文
まず、以下の会話文を聴いて、読んでみましょう。会話の中に隠れている7つのイディオム(慣用句)、すべて意味がつかめるでしょうか?
【音声】
【英文】
Aya:
How was the client’s new office?
Dan:
The office was wonderful! But the tea they served was terrible.And they gave me a cheap little gift; this mascot doll.
I’m not sure what I’m supposed to do with it …
Aya:
Well, you shouldn’t look a gift horse in the mouth!
It’s the thought that counts.
Dan:
Yeah, I guess you’re right, sorry.
Speaking of which, the new building is completely non-smoking.
Aya:
That must be tough for you smokers, eh?
Dan:
Well, no, actually, I went cold turkey and quit smoking!
Aya:
Good for you!By the way, how are the key negotiations going?
Dan:
So far so good.Since the client is starting a new business, we can expand our business with them through this new contract.
It was unexpected, but it’s a great opportunity!
Aya:
We’ve wanted to get this client for ages, so getting this deal feels like Christmas came early this year.
Our president was absolutely delighted when he heard the news.
Dan:
And rightly so. Deals like this only happen once in a blue moon. T
he only problem is that they create so much extra work, and I hate having to do overtime.
Aya:
Well, the important thing is not to get your tinsel in a tangle and deal with each stage step by step.
Anyway, let’s organize a party for the everyone in the team when the contract is finalized.
The more who can join the merrier!
【訳】
Aya:
クライアントの新しいオフィスはどうだった?
Dan:
素晴らしかったよ! でも、正直出されたお茶が美味しくなかったんだ。
しかも安っぽいギフトをもらっちゃったよ。このマスコット人形。
何に使ったら良いのやら…
Aya:
ちょっと、いただき物の粗を探すのはよくないよ。
大事なのは、気持ちだからね。
Dan:
うん、その通りだ。申し訳ない。
そういえば、新しいオフィスは禁煙だったよ。
Aya:
喫煙者のあなたにとっては厳しいわね?
Dan:
いや、僕は完全にタバコを止めたのさ!
Aya:
それはいいことだわ!ところで…肝心の商談は上手くいっているの?
Dan:
今のところ良い感じだよ。クライアントが新規事業を始めるから、新しい契約をとれそうなんだ。
予想外のチャンスだよ!
Aya:
私たちは長いあいだそのクライアントを狙ってたから、もし契約がとれたら、すごく嬉しいわね!
社長が聞いたらきっと喜ぶわよ!
Dan:
まったくだね。こんなチャンスはめったにないよ。
問題は、(契約が決まったら)たくさん仕事が増えそうなことだよ。残業するのは好きじゃないんだ。
Aya:
重要なのは、焦らず落ち着いて、少しずつ進めていくことね。
いずれにせよ、契約がとれたらチームみんなでパーティーでもしようよ!たくさん人を集めたら盛り上がりそうだね!
イディオムの解説
会話全体の意味はつかめたでしょうか。それでは、一つひとつのイディオムの詳細を確認していきましょう。
1. Don’t look a gift horse in the mouth
直訳すると「馬の口の中を見るように、贈り物をみてはいけない」になります。これは、馬の歯を数えると年齢がわかることに由来し、「あらを探すように(非常に詳しく)贈り物を見てはいけない」という意味になります。
2. It’s the thought that counts
“thought”は「考え」や「気持ち」、”count”は「数える」や「重要とみなす」という意味になります。つまり、「気持ちが大事です」という意味になり、プレゼントに対しても使われる表現になります。
3. Go cold turkey
そのまま訳すと「冷たい七面鳥になる」となります。クリスマスでは、七面鳥を食べるご家庭もあるかもしれません。ただ、この表現では七面鳥を食べることを示すのではなく、「悪い習慣を完全に絶つ」という意味で使われます。
4. Christmas came early this year
「クリスマスが今年は早く来た」という意味から転じて、「嬉しいこと、幸せなことがある」ということを示す表現になります。
5. Once in a blue moon
“blue moon”は月に2回目の満月のことを差します。満月は1ヶ月に1回であることが多いので、“Once in a blue moon”で、「とても珍しい時」をあらわします。
6. Get your tinsel in a tangle
“tinsel”は「クリスマスの飾り」を表し、“tangle”は「(糸などが)もつれる」という意味です。つまり、「クリスマスの飾りをもつれさせる」と訳せます。この表現は、否定形と一緒に使って「(慌てて)物事を混乱させないようにね」という意味で使われることがあります。
7. The more the merrier
今回最後の慣用句です。この表現はそのまま「たくさん集まれば、ますます楽しくなる」という意味になります。クリスマスや誕生日を祝うパーティーなどで使われる表現です。
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いかがでしたか?クリスマス以外でも使われることがある、クリスマスにちなんだ表現をご紹介しました。
練習してこれらの表現を自然に使うことができれば、ネイティブのEnglish Speakerに1歩近づけるかもしれませんね!
音声を聴きながら、なんども練習してみてください!