
日本人同士なら気軽にできる雑談も、外国人を相手に英語でするとなると難しい・・・
業務の会話はできるけれど、ちょっとした普通の会話が苦手・・・
外国人にも挨拶はしているけれど、そこから会話が弾まない・・・
皆さまの職場で、そんなお悩みはありませんか?
日頃、距離を感じがちな外国人との間にこそ、雑談が必要かもしれません。
業務外の会話をすることで、相手との距離がぐっと縮まり、仲良くなれるからです。
この記事では、そんなときのヒントになるように、英語での雑談の実践例を8つ、音声付でご紹介します。
もちろん例文はベルリッツの熟練教師によるお墨付きです。
この記事の例文を参考に、英語での雑談を、ぜひ試してみてください。
職場の外国人との距離が縮まり、活気ある職場になりますよう、願っています!
【目次】
1.共通の話題を出して雑談を振る
2.相手を気遣う・慰める・労う
1.共通の話題を出して雑談を振る
共通の話題を取り上げるのは雑談の鉄板です。
季節のイベントや、オフィス環境などは、ちょっとした会話のきっかけにぴったりですね。
さっそく、会話例を見てみましょう。
(1)金曜日に週末のことを話す
【英文スクリプト】
You:
Hi, how are you doing?
Alice:
Everything is fine. Best of all, it’s Friday afternoon.
You:
Yeah, that’s true. Can’t wait for the weekend.
Do you have any plans?
Alice:
Maybe I’ll go bouldering with my friends.
You:
Wow, do you often go bouldering?
Alice:
Not so often. But it’s a lot of fun.
You:
I’ve never tried it, but it looks great.
Well, watch your step and have a great time!
Alice:
Thank you!
【和訳】
あなた:
調子はどうですか?
アリス:
すべて順調です。なにより最高なのは、今が金曜の午後ということです。
あなた:
確かにそうですね。週末が待ちきれません。
何か予定はありますか?
アリス:
多分、友達とボルダリングに行きます。
あなた:
わぁ。よくボルダリングに行くのですか?
アリス:
そうでもないです。でも、とても楽しいです。
あなた:
私はやったことがありませんが、面白そうですね。
足元に気を付けて楽しんでくださいね。
アリス:
ありがとうございます。
- 太字にしたのは、いずれも話を始めるきっかけづくりに役立つキーフレーズです。
相手の答えを受けて、さらに話をつなげられるとよいですね。
(2)季節のイベントを話題にする
【英文スクリプト】
You:
Hi Pat, did you see the fireworks yesterday?
Pat:
Yes, I saw them from my balcony.
We’re not that close, but we’re high up and had a great view.
The fireworks were really beautiful.
You:
You were lucky. There were massive crowds up close on the ground.
Pat:
Oh, you were actually there?
You:
Yes, I took the family by car.
The fireworks themselves were brilliant, but it took us over an hour to get home.
Pat:
Wow. Over an hour for a couple of kilometres. What a pain. You must be tired.
You:
Yeah, I think we’ll cycle there next time.
Pat:
Sounds like a good plan.
【和訳】
あなた:
パット、あなたは昨日、花火を見ましたか?
パット:
はい。自宅のバルコニーから見ました。
決して近くはないのですが、高い位置からでよい眺めでした。
花火はとても綺麗でしたよ。
あなた:
あなたはラッキーでしたね。会場近くは多くの人で混み合っていました。
パット:
わぁ、そこに実際に行ったのですか?
あなた:
はい、家族を車で連れて行きました。
花火自体は素晴らしかったのですが、帰るのに1時間以上かかりましたよ。
パット:
わお。数キロに1時間以上ですか。大変でしたね。疲れたでしょう。
あなた:
はい。次回は自転車で行くと思います。
パット:
それは良い案ですね。
- 一つ目の太字について、「~~を見ましたか?」や「~~に行きましたか?」は大きなイベントなどの翌日には最適な話題です。
- あとの二つ、太字にしているのは相手の気持ちに寄り添うフレーズです。
さりげなく会話に盛り込めば、きっとお互いに親近感がわくはずです。
(3)オフィスの設備を話題にする
【英文スクリプト】
You:
Hi Jim, isn’t it cold in here?
Jim:
Not for me. I don’t get cold easily.
You:
Oh, you must really like the cold. It is like being inside of a fridge for me.
Jim:
Maybe we need to get some more efficient air conditioners.
I think the latest ones can pump cool air for me and warm air for you.
You:
Sounds fantastic! I hope we can afford to get some of those soon.
【和訳】
あなた:
ジム、ここは寒くありませんか?
ジム:
私にとってはそうでもないです。私はあまり寒さを感じないのです。
あなた:
あぁ、あなたは寒いのが大好きなのですね。私にとっては冷蔵庫の中のようです。
ジム:
たぶん私たちはもっと効率的なエアコンを手に入れるべきですね。
最新のものなら、私に冷風を届け、あなたに暖かい風を届けることができると思います。
あなた:
それは素敵ですね。早くそのようなものが導入できると良いのですが。
- 空調や窓の日差しなど、オフィスの環境も雑談にはうってつけです。
「暑くないですか」という気遣いの一言から、面白い会話が生まれるかもしれません。
(4)社員食堂のメニューについて話す
【英文スクリプト】
You:
Hi, what are you looking at? Is there something new on the menu?
Chris:
Ah, have you ever tried this “Healthy-don”?
I can’t imagine what it’s like.
You:
Oh, that’s one of my favourites.
It’s a bowl of rice topped with natto, okra and grated yam.
Chris:
Really, that’s good to know.
Maybe I’ll give it a try. I like gooey foods.
【和訳】
あなた:
こんにちは、何を見ているんですか?メニューに何か新しいものがありましたか?
クリス:
あなたは、この「ヘルシー丼」を試したことがありますか?
どんなものか、想像がつかないのですが。
あなた:
あぁ、それは私のお気に入りの一つです。
納豆とオクラとすりおろした山芋が乗っている丼です。
クリス:
本当ですか?知ることができてよかったです。
多分そのうち試してみます。私はねばねばした食べ物が好きなので。
- 「何か目新しいものがありましたか?」というのも、話しかけるときの定番のフレーズの一つです。
ところで、この会話はほぼ実話に即しています。
ヘルシー丼(その他抽象的な名前のもの)を前に悩んでいる外国人がいたら、ぜひ説明に挑戦してみてください。
2.相手を気遣う・慰める・労う
相手が見るからに困っていたり疲れていたり嬉しそうなときも、話しかけるチャンスです。
気遣いや慰め、ちょっとした褒め言葉が潤滑油になるのは日本人同士と変わりません。
話しかけ方に注目して、会話例を聴いてみてください。
(1)問題が起きて困った様子の同僚を気遣う
【英文スクリプト】
Bob:
Oh my…
You:
What happened?
Bob:
Seems my PC just died. It suddenly froze and shut down.
And I hadn’t saved the document I’d been working on for the last hour and almost finished.
You:
That’s terrible. Have you told the IT department?
Bob:
Not yet. Do you know their phone number?
You:
Yes. Just a moment, I’ll get it for you.
【和訳】
ボブ:
何という・・・
あなた:
何があったのですか?
ボブ:
私のパソコンがたった今壊れてしまったようです。急に固まって、電源が落ちました。
作成中だった書類を保存できませんでした。あと少しで終わるところだったのですが。
あなた:
それはひどいですね。IT部門に伝えましたか?
ボブ:
まだです。彼らの電話番号を知っていますか?
あなた:
はい。ちょっと待ってください。お渡しします。
- 頭を抱えて困っている様子の相手には、気遣いの一言を掛けられるとよいですね。
もしかしたら、あなたの手助けで解決することかもしれません。
(2)疲れた様子の同僚を気遣う
【英文スクリプト】
Mary:
Sigh…
You:
Is something wrong?
Mary:
I just heard there’s another system change request!
Our boss was talking about it on the phone and now we’ve got an e-mail confirming the details.
You:
I’m sorry. I don’t know what to say.
I hope it’s not as big a job as it seems.
Mary:
Unfortunately, it looks like it’s a massive change.
And it happens almost every day.
Thanks for your sympathy.
【和訳】
メアリー:
はぁ・・・(ため息)
あなた:
どうかしましたか?
メアリー:
またシステム変更の要望があると聞いたのです。
私たちのボスが電話で話していて、たった今、詳細を確認するメールが来ました。
あなた:
それはそれは。何と言ったらいいか分かりません。
見た目よりも重い仕事ではないとよいのですが。
メアリー:
残念ながら、かなり大がかりなものみたいです。
しかも、こういうことが毎日のように起きるのです。
同情してくれてありがとう。
- こちらの一つ目の太字も、困っている様子の相手に声を掛けるときに適したフレーズです。
どうにもできない時の慰めには、二つ目の太字のフレーズが便利です。
(3)一仕事を終えた同僚を労う
【英文スクリプト】
David:
Phew…
You:
How’s it going?
David:
I just finished some really complicated documentation!
You:
Great! I can imagine that was a tough task.
David:
Thanks. It was.
【和訳】
デヴィッド:
ふぅ~
あなた:
どんな感じですか?
デヴィッド:
ちょうど、とても複雑な書類を作り終えたところです!
あなた:
おつかれさま!それが大変な仕事だったことが想像できます。
デヴィッド:
ありがとう。本当に大変でした。
- 太字箇所は、相手の苦労に共感して、それを終えたことを労うフレーズです。
“Great!”だけでも、(ここでは意訳で「お疲れさま」としていますが、)よくやった・頑張りましたね・すごいね、など、諸々の気持ちを込めて言ってみてください。
(4)いそがしそうな相手を気遣う
【英文スクリプト】
Sophie:
Tap, tap, tap… (Typing at high speed)
You:
Hi. Sorry to bother you, but would you like a candy?
Sophie:
Oh, thank you. That’s just what I need.
You:
You look very busy.
Sophie:
I have got to get this done today, but I want to leave the office by seven o’clock.
So I’m really pushing to finish it quickly.
You:
I see. Make sure you don’t make any careless mistakes though. You know what they say “More haste, less speed”.
Sophie:
Okay. Thanks for the advice.
【和訳】
ソフィー:
カタカタ・・・(高速でタイピング中)
あなた:
お邪魔してすみませんが、よかったら飴を一つどうぞ。
ソフィー:
わぁ、ありがとうございます。それは正に私に必要なものです。
あなた:
とても忙しそうだね。
ソフィー:
今日これを終えなければならないのですが、7時にはオフィスを出たいのです。
だから、早く終わらせられるように急いでいます。
あなた:
なるほど。でも、ケアレスミスをしないように気を付けてくださいね。よく言われるように、“急がば回れ”ですよ。
ソフィー:
わかりました。ご忠告ありがとうございます。
- 一つ目の太字は、お土産のお菓子などを配るときにも有効なフレーズです。
すっと差し出された一粒の飴やチョコレートに癒されることはありませんか?甘いものは時として言葉以上に雄弁です。 - ときには直球で、忙しそうに見える、と伝えるのも気遣いになります。
- “More haste, less speed”は、直訳すると、急げば急ぐほど遅くなる。急がば回れ、とほぼ同義です。
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英語での雑談会話例はいかがでしたか?
皆さまの職場での会話のヒントが見つかりましたら幸いです。