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英語でお仕事シリーズ~広報担当者が英語で取材応対したら~

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様々なお仕事を英語で行ったとしたら、どのような英会話になるのかをストーリー仕立てでお見せする「英語でお仕事シリーズ」第1弾は広報担当者の英会話です。日本で広報のお仕事をしていて英語を使う場面といえば、海外メディアからの取材です。

日本人や日本の企業が海外で活躍するほど、オリンピック熱が高まるほど、世界における日本の注目度は上がっていきます。会社の広報担当者は、これから海外メディアからの取材がさらに増えていくのではないでしょうか。

今回は日本のホテルグループに勤める広報担当者の視点で、アメリカのビジネス誌の記者に取材を申し込まれる場面と、実際に取材を受ける場面を音声付きでご用意しました。広報担当者が発言できる内容に制限がある中で、英語で上手く記者の取材に対応する様子に注目です。

登場人物

真鍋徹さん複数のホテルを経営する非上場企業ラグジュアホテルズに勤務する広報担当者。親会社は上場企業です。

ポール・ペレズさんニューヨークのビジネス週刊誌ザ・ニューヨーク・ウィークの記者。オリンピックが商業に与える影響をテーマにした連載記事を担当しています。

 

1.取材を申し込まれる場面

真鍋さんはホテルグループの広報として、どのような問い合わせにも真摯に、誠意を持って対応するというポリシーを持っています。なぜなら、取材などの問い合わせは外部とのつながりを作る絶好の機会だからです。将来、築いたつながりを広報活動に活かせるかもしれません。

まずは記者のペレズさんがラグジュアホテルズ広報部に初めて電話をかけるところを聴いてみましょう。ここで注目すべきポイントは、ただ取材日時を話し合うのではなく、記者が想定するインタビュー内容を真鍋さんが聞き出すところです。

【会話1】

M: ラグジュアホテルズ広報部真鍋でございます。

P: Hello, my name is Paul Perez. I’m a writer of The New York Week. Is this the PR department?

M: Yes, it is. How can I help you?

P: Sorry to bother you when you must be busy. I am writing a series of articles on how the Olympics impact business and I found out that your hotels are popular among tourists visiting Japan. If possible, I would like to conduct a little interview and make it part of an article in a future issue.

M: I see. It’ll be my pleasure to help. My name is Toru Manabe and I am in charge of PR. I would suggest having the interview via Skype or another online chat service, since I suppose you are calling from New York.

P: That will be helpful for us. Would you mind if I asked for your e-mail address, so that I could send you my Skype ID?

M: Not at all. Please e-mail me at … do you have a pen?

P: Yes, please go ahead.

M: Please e-mail me at mtoru@luxhotels.co.jp.

P: mtoru@luxhotels.co.jp. OK, I will e-mail you right away.

M: May I ask what you are interested in knowing, so that I can prepare well?

P: Of course. I would like to ask how your business has been doing in recent years, so it will be great if I can have some figures. Also, could you tell us about your ideas on how Abenomics influenced your business and how you plan to attract tourists during the 2020 Olympics?

M: I see. Let me write that down … Is there anything else?

P: No, that’s it for now. Thank you for your time, Mr. Manabe. I’ll e-mail you and let’s set up a Skype meeting.

M: Yes, I’m looking forward to it. Thank you for calling.

P: Good bye.


M: ラグジュアホテルズ広報部真鍋でございます。

P: 私ザ・ニューヨーク・ウィーク誌の記者でポール・ペレズと申します。こちらは広報部でしょうか?

M: はい、どのようなご用件でしょう?

P: お忙しいところ申し訳ありません。私、オリンピックがビジネスに与える影響に関する連載記事を書いておりまして、調べたところ御社のホテルが海外観光客に人気があることを知りました。よろしければ記事にするために取材をさせていただきたいと思いまして。

M: なるほど。よろこんでお受けいたします。私真鍋徹と申しまして、広報を担当しております。おそらくニューヨークからお電話してくださっていると思いますので、スカイプなどのオンラインチャットを通して取材していただくのがよろしいかと思います。

P: それは助かります。私のスカイプIDをお送りしますので、真鍋様のメールアドレスを教えていただけますでしょうか?

M: もちろんです。私のメールアドレスは … 書くものはありますか?

P: はい、おねがいします。

M: こちらのメールアドレスにおねがいします。 mtoru@luxhotels.co.jp

P: mtoru@luxhotels.co.jpですね。ではすぐにメールいたします。

M: 準備いたしますのでどのような内容かお教えいただけますか?

P: もちろんです。御社のここ数年の業績の推移がわかるように、ある程度数字がいただければ幸いです。あとはアベノミクスの影響が御社にあったかどうかや、2020年のオリンピックの時期にどのように集客をするご予定なのかなどお教えいただければと思います。

M: なるほど。ちょっと書き留めますね。 … 他にはなにかございますか?

P: いえ、今のところ以上です。お時間ありがとうございました。メールいたしますので、スカイプミーティングを設定させてください。

M: はい、楽しみにしております。お電話ありがとうございます。

P: はい、失礼いたします。

 

この電話では電話会議の日時を設定するために、記者のペレズさんにメールアドレスを教えました。数日後に取材が実現します。

 2.取材の冒頭の場面

取材日に向けて、真鍋さんは少し考えなければならないことがありました。記者が業績の推移を知りたいと言っていたことについてです。真鍋さんのホテルグループの親会社が上場企業なため、不用意な数字の開示は親会社の株価に影響しかねないため、原則的に業績に関する数字は機密情報としています。しかし「機密情報なのでお教えできません」と言ってしまうと、取材がそこで終わってしまうかもしれません。それではせっかく転がり込んできた海外メディアへの露出の機会をみすみす逃してしまうことになります。そこでなんとか具体的な数字を出さずして記者の興味を引かなければ、と真鍋さんは考えます。社内で相談したところ、売上の数字はNGだが、成長率なら開示OKだ、ということになりました。

さあ取材の時間になりました。

この会話では、次のフレーズが使用されます。

I can hear you loud and clear.


はっきり聞こえます。


Please understand that we are not a listed company and we basically keep figures confidential.

私どもは非上場企業でございまして、数字は基本的に機密扱いになることをご理解ください。


I do not have the right to disclose details, but I can give you a rough idea.

詳細をお伝えする権限はないのですが、おおまかでよければお話しできます。


Let me send you the figures by e-mail later.

後ほど数字をメールでお送りします。

【会話2】

P: Hello, can you hear me?

M: Hello Mr. Perez. This is Manabe. I can hear you loud and clear.

P: Great. Please call me Paul. I don’t want to take up too much of your time, so shall we get started? And also, would it be OK if I recorded this conversation?

M: Sure.

P: Thank you. First of all, how has your business been since Prime Minister Abe came into position?

M: Well, since 2012, there has been a steady and quick growth of tourists from Asia, particularly China. Our hotels are also enjoying the effect.

P: OK, do you have any figures that prove the effect on your business?

M: Well, please understand that we are not a listed company and we basically keep figures confidential. I do not have the right to disclose details such as sales, but I can give you our growth rate. Between 2012 and 2013, we grew by approximately 4% in sales and between 2013 and 2014, we grew by around 7%.

P: That does sound like steady growth.

M: Yes, we have been getting more exposure in travel agencies in China and we have already started to get some returning customers from China.

P: That’s great. Could I possibly borrow the exact growth rate figures to put on the article?

M: That shouldn’t be a problem. Let me send you the figures by e-mail later.

P: Thank you very much.


P: こんにちは。聞こえますか?

M: ペレズさんこんにちは。はっきり聞こえますよ。

P: よかったです。ポールと呼んでください。あまりお時間がかかると申し訳ないので、さっそく始めましょうか。それと、この会話を録音してもよろしいでしょうか?

M: どうぞ。

P: ありがとうございます。それではまず、安部総理が就任してから御社の景気はいかがでしょうか?

M: そうですね。2012年からアジア人観光客の数が著しくかつ安定的に上昇してきておりまして、特に中国からの観光客が多いです。弊社のホテルも恩恵を受けております。

P: なるほど。それを証明できる数字などはございますか?

M: 私どもは非上場企業でございまして、数字は基本的に機密扱いになることをご理解ください。売上などの詳細をお伝えする権限はないのですが、成長率でよろしければお話しできます。2012年と2013年の間、およそ4%成長し、2013年から2014年には7%成長しました。

P: それは確かにいい傾向ですね。

M: ええ、中国の旅行代理店での露出も増えてきておりまして、すでに中国からリピーターのお客様もお越しになられております。

P: それは素晴らしいですね。成長率の正確な数値をお借りすることは可能でしょうか?

M: 大丈夫だと思います。後ほどメールにてお送りします。

P: ありがとうございます。

 

記者が望んでいた情報自体は出さなかったものの、上手いこと納得のいく話ができました。取材は続きます。

 3.取材で要望に応える場面

ThinkstockPhotos-481392727記者は説得力のある記事を書きたいので、やはり具体的な数字を聞きたがります。機密ではない情報に関しても、その場で出せない数字もあります。そんな場面に出くわした真鍋さんの対応を聴いてみましょう。

この会話では、次のフレーズが使用されます。

That might be a little difficult to pull up.

その情報は引き出すのが難しいかもしれません。


I’ll see what I can do.

(出来るかどうか分かりませんが)かしこまりました。

 

【会話3】

P: It seems like many of your customers from overseas come from China. Do you happen to know the breakdown of customers by the cities they are from?
M: That might be a little difficult to pull up, but I’ll see what I can do. I’ll ask for the information internally.

P: That’ll be wonderful.


P: 顧客の多くは中国から来ているようですね。出身都市ごとの宿泊客の数は出せますでしょうか?

M: その情報は引き出すのが難しいかもしれませんが、かしこまりました。出来るかどうか社内で聞いてみます。

P: 助かります。

 4.取材で自社をアピールする場面

取材は順調に進みますが、真鍋さんにはこの機会に海外メディアを通して自社ホテルの名を広めたいという思惑があります。取材の中で、質問に答えた直後に補足情報として、言いたいと考えていたことを付け足します。

 

この会話では、次のフレーズが使用されます。

An interesting thing is that there will be a driverless bus running on public roads.

実はおもしろいことに自動運転のバスが公道を走るんですよ。


It would be great if your article mentions our hotel on this matter.

この件に関して記事に弊社名を記述して頂ければ幸いです。

 

【会話4】

P: The next thing I wanted to ask was … how much growth do you expect in the year of the Tokyo Olympics?

M: We have set our target at 25% growth compared to FY 2015. An interesting thing is that there will be a driverless bus running on public roads and our hotel in Tokyo will be one of the bus stops.

P: That sounds interesting.

M: It would be great if your article mentions our hotel on this matter.

P: I will make sure I do that.


P: 次にお伺いしたかったことはですね … 東京五輪の年にどれ程の成長を見込んでいますか?

M: 対2015年度25%の成長を目標としております。実はおもしろいことに自動運転のバスが公道を走るのですが、弊社の東京にあるホテルがバス停の一つになります。

P: それはおもしろいですね。

M: この件に関して記事に弊社名を記述して頂ければ幸いです。

P: そのようにいたします。

 5.取材対象として他の人を紹介する場面

真鍋さんは会社の広報担当ではありますが、業務の詳細などに関しては精通していません。そこで記者の質問に答えられそうな人を紹介しますよ、と提案します。

 

この会話では、次のフレーズが使用されます。

If you’d like, I can introduce a person in charge of customer service. She should be able to give you more details.

よろしければ、カスタマー・サービス担当者をご紹介します。彼女の方が詳細を話せると思いますので。

 

【会話5】

P: OK … was there anything else … oh yes, at the Olympic bid, the term Omotenashi was used to express the Japanese spirit of selfless hospitality. At your hotel, how does that take shape, or how will you show Omotenashi during the Olympics? I’m personally interested.

M: Well, our level of hospitality is already one of the highest in the world and we plan to maintain our service quality throughout and after the Olympics. In addition, we are now training Japanese and non-Japanese staff who are bilingual or trilingual so that they will be able to provide the same quality service in foreign languages. If you’d like, I can introduce a person in charge of customer service at our hotels. She should be able to give you more details.

P: That’s a great idea.

M: Her name is Minako Shimizu. I can set up another Skype meeting between you and Shimizu-san later.

P: Thank you. This is just great.


P: あとは何か … そうだ、オリンピック招致の際に日本の無償のホスピタリティーの心を表すのに「おもてなし」という表現が使われました。御社のホテルではこれはどのように体現されるのでしょうか?または、オリンピック中はどのように体現されるのでしょうか?個人的に興味がございまして。

M: 私どものサービスの質の高さはすでに世界有数になっておりまして、オリンピック中もオリンピック後も継続してサービスクオリティーを維持していく所存です。また、どの言語においても同等の高い質が保てるよう、現在バイリンガル、もしくはトライリンガルの日本人スタッフと外国人スタッフの研修を強化しております。よろしければ、カスタマー・サービス担当者をご紹介します。彼女の方が詳細を話せると思いますので。

P: それは素晴らしい案です。

M: 清水道子という者になります。後ほど私の方で清水とのスカイプミーティングを別途設定致します。

P: ありがとうございます。本当に助かります。

6.取材が終了する場面

取材が終わると、真鍋さんは今後とも記者のペレズさんとのつながりが継続するように、またいつでも連絡ください、と伝えます。

 

この会話では、次のフレーズが使用されます。

I’m glad I can help.


お役に立てて光栄です。


If you have anything else you would like to know, please feel free to e-mail me anytime.


また何か知りたいことがございましたら、どうぞいつでもメールしてください。

 

【会話6】

P: All right. I think that’s about all I wanted to ask. I feel this will be a great article.

M: I’m glad I can help. If you have anything else you would like to know, please feel free to e-mail me anytime.

P: I will. Thank you Mr. Manabe. I will send you the draft once it’s ready for proof-reading.

M: I’m looking forward to it. Thank you, Paul. I’ll talk to you later.

P: Talk to you later. Goodbye.


P: はい、お伺いしたいことは以上になります。いい記事になると思います。

M: お役に立てて光栄です。また何か知りたいことがございましたら、どうぞいつでもメールしてください。

P: はい、ありがとうございます。校正の段階まで原稿が出来上がりましたら共有致しますので。

M: 楽しみにしております、ポールさん。それでは失礼いたします。

P: 失礼いたします。

 

今回は無事、記者に記事にしてもらえそうな内容の取材になりましたし、自社のアピールもできました。また突然の取材にも関わらず真摯に対応したことにより、記者から個人的に信頼を得ることができました。このようにして広報担当者は海外メディアとのつながりを強めていきます。

いかがでしたか?英語で広報のお仕事をするとはどのようなことか垣間見ることができたのではないでしょうか。今後も、他のお仕事を英語でする場面をテーマにした本シリーズを続けていくので、読んでみてくださいね。

 

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